2013年05月15日

部屋のエアフロー 換気扇を使って部屋を冷却する。


5月も半ばとなり、徐々に気温が上昇してきている。

PCの冷却を考えなければいけない時期になってきたが、今回はPCの話ではなく、家庭の部屋の冷却について考えてみたい。

もちろん、部屋を冷却するには、エアコンを使用するのが手っ取り早いが、節電や電気代の値上がりによって、安易にエアコンを使用するのは少しためらいがあるものだ。
しかも、真夏前の少し暑い程度の日の場合には、エアコンを使用する程でもないが、少し涼みたいこともある。
その場合、考えられるのは、扇風機を使用するか、窓を開けるかであるが、この方法はあまり効果的ではない。
扇風機の場合、風を発生させるだけなので、室温自体は低下しない。
また、室温が高ければ、生暖かい風が来るだけなので、あまり涼しくはない。
窓を開けた場合、室温より気温が低い場合、屋外の涼しい風が入ってくるが、風向きによっては部屋に風が入って来ない場合がある。
扇風機以外に、冷風機というものもあるが、これは室温より低い風が出るものの、背面から熱を放出するので、その熱を室外へ追い出さないと室温はむしろ上昇してしまう。
したがって、エアコン以外の方法で部屋を冷却し、室温を下げるのは、なかなか難しいものである。

しかし、換気扇をうまく使用すると、意外と手っ取り早く部屋の温度を低下させることができるのだ。
もちろん、エアコンのように、明らかに部屋を冷やすことはできないが、室温が気温よりも高く、気温程度の温度まで室温を低下できれば十分な場合には効果的だ。

換気扇は、PC的に考えれば、排気ファンと同じ効果がある。
しかも、家庭には必ず換気扇がある。
家庭にある換気扇の数は家によって異なるだろうが、少なくとも、どの家庭にも台所には換気扇があるはずである。
つまり、PCケースには最低でも背面に排気ファンが付いているのと同様に、家庭も最低でも台所に換気扇という名の排気ファンが付いているのである。
言い換えると、PCの冷却、つまりPCケース内の熱を追い出すために、排気ファンが有効であるのと同様に、家庭でも室温の低下、つまり室内の熱を追い出すために、換気扇が有効なのである。
要するに、PCケースの冷却も、室内の冷却も、空冷であれば、考え方は同じということになるので、家庭をPCケースだと思って、エアフローを考えればいいのである。

換気扇は排気ファンであるので、窓を閉めきった状態で換気扇を使用すると、部屋あるいは家庭内が負圧、つまり部屋の気圧が外の気圧より低い状態になる。
試しにやってみると分かるが、閉めきった状態で換気扇を30分〜1時間程度回すと、明らかに負圧となり、風がない日でも窓を開けると大量の風が入ってくる。
また、ワンルーム、1DK、2DKくらいのマンションの場合、室外の気圧が高く、外の空気が屋内に向かって押している状態になるので、玄関のドアが重く開けにくくなる。
もちろん、開けると外から大量に風が吹き込んで来るのが実感できるはずである。

よって、換気扇を回していれば、室内が負圧となり、窓を開ける等すれば、簡単に外気を取り込むことができるのだ。
これによって、室温が気温より高い場合には、換気扇を回して窓を開けると室内にエアフローができ、室内の熱は換気扇から排気され、温度の低い風を室内に容易に取り込むことができ、その結果、室温が下がり、涼しくなる。
単に窓を開けただけでは、風向きや風の強さによって外気をうまく室内に流せない場合もあるが、室内が負圧であれば、間違いなく外気を取り込みやすくなる。
これに吸気口である窓にダストフィルター(網戸)があれば、正にPCケースそのものである。

あとは、どうエアフローを調整するかになるが、これもPCケースのエアフローと同様に考えればいい。
換気扇を可動させた場合、空気は、開けた窓から換気扇へ向かって流れる。
窓から換気扇までの距離が短いと、主にその区間のみ空気が流れるので、あまり好ましくない。
PCケースで言えば、排気ファンの側に吸気ファンを設置しているような状態となる。
したがって、台所の換気扇を使用する場合は、台所の側の窓を開けるよりも少し離れた部屋の窓を開けた方がいいだろう。
そうすれば、窓を開けた場所から換気扇までの間にエアフローができ、その区間は外気が流れるので、気温に近いレベルまで冷却することができる。

また、できれば換気扇まで直線的に結べる窓を開けた方がいいだろう。
PCケースで言えば、側面のサイドファンから背面ファンへ空気を流すよりも、前面から背面へ流した方が、真っ直ぐスムーズに空気が流れるので、こちらの方が好ましい。

さらに冷却という点では、外気の温度も重要になるので、なるべく涼しい場所の窓を吸気口とした方がいい。
PCケースでは、上方よりもなるべく床に近いところから吸気した方がいいのと同様だ。
これは、同じ室温でも温かい空気を上へ上昇するので、少しでも温度が低い空気を取り込みたいなら床付近の方がいいからだ。
部屋の冷却であれば、当然、北側の部屋や日陰になっている部屋の窓を吸気口にした方が取り込む空気の温度が低いので、できるだけ涼しい空気を取り込むようにした方が効果的である。

以上、当たり前のことではあるが、これを実行すると、換気扇と窓だけで快適に過ごすことができるのではないだろうか?
もちろん、真夏の猛暑の日中の場合は、気温が高いので、かえって室温が上昇する場合はあるだろうが、夜間については、かなり効果があるはずだ。
真夏でも夜中から明け方であれば、さすがに30度を超えることはまずなく、熱帯夜でも25〜28度程度だろう。
この気温であれば、日中のエアコン設定温度とほぼ同じなので、換気扇エアフローで室温を気温に近づけることができれば、快適になるだろう。

特に、マンションのように気密性が高い場合には、これだけでもかなり涼しく感じることだろう。
マンション、特に最上階や西側の部屋の場合、日中や夕方の西日によってコンクリートが熱せられているので、夜中になっても室温が30度以上になることがある。
エアコンを使用すれば当然冷えるが、寝ている間に切ると、コンクリートの余熱ですぐに室温が上昇することがある。
かと言って、エアコンをつけっぱなしにしておくと寝冷えすることになるので、そのような場合には、換気扇冷却は有効で、電気代もあまりかからない。
台所の換気扇の場合、消費電力は大体30〜50W程度で、仮に丸一日換気扇を回したとしても、18〜30円/日となり、一日8時間以内の使用ならば、10円/日以内と非常に経済的である。
新たに扇風機を購入するくらいなら、換気扇を有効に使用した方が、余程いいのではないだろうか。

以上のように、部屋をPCケースに見立てて、換気扇を排気ファン、網戸付きの窓をダストフィルター付きの吸気口だと考えてエアフローを整えると、室温が気温より高い場合、室内の熱い空気は換気扇から排気され、代わりに窓から室外の涼しい風が部屋へ流れ込み、室温は室外の気温に近い温度まで低下していくことになる。

これは、空冷でPCを冷却する場合と全く同じ発想であり、エアフローを熟知している自作PCユーザーなら、簡単に理解できるだろう。
手軽で経済的に夏を乗り切るにはいい方法である。
また、室温が下がれば、当然、PCの冷却にも効果を発揮する。
空冷でPCを冷却する場合、PCに取り込む空気の温度が低ければ低い程、冷却効果が高くなるので、換気扇エアフローは、PCの冷却にも効果がある。

今年の夏も、去年、一昨年と同様に、節電が要求されるはずである。
また、電気料金も去年と比べて上昇している、あるいはこれから上昇するので、なるべく電気を使わない工夫が必要である。

ならば、特に自作PCユーザーならば、エアフローで賢く部屋を冷却する方法を考え、実践してみてはどうだろうか?
posted by PC_Considering at 06:10| エアフロー余談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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