2012年11月11日

秋・冬向けのエアフロー


夏が過ぎて秋となり、最近はめっきり寒くなってきた。

PCの冷却対策については、あまり苦労しない時期となり、自作ユーザーにとっては比較的楽な時期と言えるだろう。

ただ反面、夏と同じエアフローでいいのかという疑問も生じることだろう。
室温が低く、あまり冷却対策が必要でないのなら、それに応じたエアフローにした方がいいはずだ。
エアフローが良好な場合、たいていは風量も多い状態となっているので、ファンが多い又はファンの回転数が多い状態になっているはずで、静音性の面では、あまり好ましくはないだろう。
したがって、室温が低い、秋・冬については、冷却重視から静音重視にシフトしてエアフローを調整するのがいいと考えられる。

ここまでの話は、当然のことと言えるだろうが、問題はその方法である。

エアフローが良好な状態に調整できている場合は、単純に吸気、排気の各ファンの風量をファンコンによって同じ割合で減少させるのが最もいい方法だと考えられる。
PCの各パーツの温度を確認しながら、温度上昇しない程度のレベルまで各ファンの回転数を減少させればいい。
この方法であれば、PCケース内の気圧がほぼ一定のまま静音化することができるだろう。

しかし、必ずしも全てのファンをファンコンで制御できるわけではない場合もある。
一部のファンにしかファンコンが付いていない場合や、ファンコンがない場合もあるだろう。
その場合には、不要なファンを思い切って停止させるのも手だ。
根本的にファンの数が少なく、エアフローが決して良くない場合は、止めておいた方がいいだろうが、ファンの数が明らかに多い場合には、夏と同じように全てのファンを可動させる必要性は少ないはずだ。

ただ、あまり考えずに好き勝手にファンを停止すればいいというものではない。
仮に、今現在、正圧の状態になっている場合なら、できる限り、排気ファンを減らす方がいい。
正圧の状態で吸気ファンを停止すると、負圧になることが多いだろう。
明らかに吸気過多の場合であればいいが、たいていは正圧であっても、ダストフィルターによる吸気量の減少等を考えれば、僅かに正圧になっているに過ぎないことが多い。
この状態で、吸気ファンを停止すると、負圧となり、防塵性が損なわれたり、排熱を再び吸気する現象がおこる恐れもあるかもしれない。
また、室温が低いのであれば、当然、吸気の風の温度も低いので、これをPCケースに流す、あるいは直接パーツに風を当てることによって、冷却効果が高まるはずだ。
そもそも、PCパーツの発熱量が変わらないにも関わらず、冬場で室温が低い方がPCが冷えやすいのは、この影響によるものであるから、室温が低い時期程、温度が低い吸気の風をうまく活用した方がいいはずだろう。
したがって、ファンを停止するなら、できるだけ排気ファンを停止する方がいいと考えられる。

しかし、排気ファンも、PCケース内の排熱を排気するという重要な役割があり、PCを冷却するための根幹と言ってもいいファンなので、よく考えて停止させなければならない。
比較的停止させても問題ないのは、上面に排気ファンが2つある場合で、たいてい背面排気ファンを含めて、排気ファンが3つある状態になっているはずなので、室温が低いならば、排気ファンを1つ停止させても影響は少ない。
3つの排気ファンの中で一番影響が少ないと考えられるのは、一般的に上面の手前の排気ファンだろう。
このファンは、背面や上面後ろ寄りのファンと比べて、PC内部の排熱を排気する効果は低く、これを停止しても大きな問題はないだろう。
もちろん、CPUやグラフィックカードのスペックやエアフローも様々なので、一概には言えないが、TDP95W以下、GTX560tiレベルの構成で、エアフローが一般的な前面から背面・上面への流れになっていれば、大きな温度差は生じないと考えられる。
また、明らかにスペックが低い構成で真冬の室温が低い環境ならば、排気は背面ファンだけでも大丈夫な場合もあるだろう。
こちらも、必ずしも適切とは言えない場合があるので、温度変化を確認しながら調整し、温度が問題ない場合のみ運用した方がいいだろう。

また、排気ファンのうち1つでもファンコンで制御できるならば、調整しやすい。
停止したファンの排気量が減少した分、ファンコンで制御できる排気ファンの風量を調整して、補充するようにすれば、極端に排気量が減少することなく、安定した温度で使用することが可能となるだろう。
ただ、この場合、上面ファンにのみファンコンがあって、背面ファンを停止させると、背面からの排気がなくなるので、あまり好ましくはない。
背面排気は、排気の基本であり、背面排気ファンがないPCケースが存在しないことからも分かる。
また、エアフローの面でも排気が上面のみであるとPC内部の空気の流れが大きく変わることもあり得るので、
背面排気ファンは、なるべく停止させない方がいいだろう。
市販のファンコンで上面排気ファンを制御している場合は、背面ファン制御に変更して使用した方がいいかもしれない。

以上、室温が低い秋・冬向けのエアフローについて書いてみたが、あくまでも風量やファン構成が冗長な場合の対処であって、元々十分な風量やエアフローの調整をしていないで、なんとか夏を凌いだ場合には、無理に減らす必要はない。
むしろ、それは、秋・冬用のエアフローを夏場そのままやっていただけなので、来年の夏に冷却対策をするべきだろう。

少し触れたが、室温が低い季節は、その分吸気の風の温度が低いので、それを有効に活用するのが一番いいだろう。
吸気ファンの風量を少し上げたり、PCパーツに風が当たるようファン構成を変更すると、風の温度が低い分、夏場より効果的となる。
もちろん、そこまでしなくても、PCの温度が上がりにくいので、特別対策する必要性はないだろうが、うまく調整すると、少ないファンでPCを一定の温度内に抑えることが可能になるだろう。
ラベル:エアフロー
posted by PC_Considering at 16:32| エアフロー総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。